90番目の夜

音楽と脳の研究紹介や、文献管理ソフトの人柱報告などしています。

コーヒー好きのためのニュース

Caffeine May Slow Alzheimer's Disease and Other Dementias, Restore Cognitive Function, According to New Evidence
(Science Dailyより)


Journal of Alzheimer Diseasesという雑誌で、カフェインが脳に与える影響
について特集が組まれています。それによると、


・カフェインを摂取することで、脳機能の正常化と障害が抑えられる
・カフェインには神経保護の働きとアミロイドβの生成を抑える能力がある
・カフェインがアルツハイマー病の症状を抑える物質候補になり得る
・記憶や認知課題においてカフェイン摂取による成績の向上が見られる
・カフェインが神経を保護する際のターゲットはアデノシンA2A受容体である
・カフェイン摂取によってアルツハイマー病が予防できる可能性がある


といった事が明らかになっています。


さらに、欝になりやすいというアルツハイマー病の持つ問題の一つに対して、
気分を落ち着かせるというカフェインの持つ効果が注目を浴びているようです。




The Claim: Caffeine Helps Prevent Nighttime Accidents on the Job
(The New York Timesより)

またこの記事では、夜勤などの不規則な時間管理が原因となって体内の
サーカディアンリズムがおかしくなり、注意力や認知機能の低下を引き起こす、
いわゆる「Shift Work Disorder」という症状に対して、薬や光を浴びせる
治療法よりもカフェイン摂取が効果的であったと書かれています。






職場の建物には階ごとに流し台と冷蔵庫がついているんですが、そこには
コーヒーメーカーが備品としてついています。私はコーヒー派なので毎日
それを使って飲んでるんですが、ドイツ人同僚たちはけっこう緑茶がお気に入りの
ようで、昔に日本人の研究者が置いていった急須を使ってうまく煎茶を入れて
飲んでいます。日本人の私がコーヒーを飲んでいて、彼らがお茶を飲んでいる、
というのは何か不思議な光景です(笑)