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90番目の夜

音楽と脳の研究紹介や、文献管理ソフトの人柱報告などしています。

音楽の脳科学に関する論文集 vol.32

Judging familiarity and emotion from very brief musical excerpts.
Psychon Bull Rev. 2010 Jun;17(3):335-41.
Filipic S, Tillmann B, Bigand E.


昔のクイズ番組で「ドレミファドン!」というのがありました(古い?)。
その中に、曲の冒頭のほんの一瞬だけを聴かせて曲名を答えさせるイントロクイズの
コーナーがありましたが、知っている曲なら意外と答えられるのが不思議でした。
この研究はそんなお話。


楽曲をほんの少しだけ(250, 500, 1000ms, etc)聴かせて、知っているか知らないか、
明るい曲か暗い曲かなどの判断をさせたところ、500msの長さがあれば知っているか
どうか判断がつき、また曲の明暗については250msの長さでも可能であったそうです。


でもこれは音楽的な情報による判断というより、むしろ音の高さや種類などの物理的な
音の情報処理に関係しているようですが。




Hemodynamic responses to speech and music in newborn infants.
Hum Brain Mapp. 2010 Apr;31(4):595-603.
Kotilahti K et al.


以前fMRIを使って音楽に対する新生児の脳活動を調べた研究を紹介しましたが、
この研究ではNIRSを使って言語と音楽に対する新生児の脳活動(脳血流)の変化を
調べました。


NIRSは近赤外線を使って脳血流の酸化ヘモグロビン/抗酸化ヘモグロビン量、そして
総ヘモグロビン量の増減を見ますが、赤ちゃんたちの脳血流の変化は増加する子や
減少する子、増加も減少も見られる子と色々だったようです。そんな中でも、言語に
対する反応は左半球でゼロよりも有意に大きく(ベースラインよりという意味?)、
音楽については左右で有意な大きさの反応は得られなかったようで、以前に紹介した
研究とは違った結果になりました。


うるさいノイズが避けられないMRIと比べ、NIRSなら脳波と同じようにキャップを
かぶせるだけですから簡単で安全。赤ちゃんを対象とした研究で脳波とともに
よく用いられていますが、データ分析に関してどこまで進展しているのでしょうか。


以前デモ用の機器を使ってみたことがあったのですが、眉毛を上下させただけで
前頭葉の活動が上昇したと解釈できるデータが出てきたのも今となっては懐かしい
思い出です(爆)