帰ってきた人柱的文献管理ソフト探索紀行 vol.1
ネタに困った、もとい新しい文献管理ソフトを見つけるたびに
試してみるこの企画。
今回はオンラインデータベースとして有名なProquestCentralを
管理するProquest社が無料で提供する、ブラウザ上で文献情報を
管理するツールFlowのご紹介。
データベースなんかを管理する会社が作ったものだから何か特別な
ツールだったり、便利な機能がついているんだろうなーと思いながら
特徴を見てみると、
- データベースやWebサイトからワンクリックで文献のメタデータやフルテキストが取得できる!
- 集めたデータは最大10人まで無料で共有できる!
- 内臓のリーダーで読んだりコメント書いたりできる!
- 学術機関からの登録なら無料で使える!
- マイクロソフトのWordでプラグインとして導入すれば引用文献リストが簡単に作れる!
などなど、素晴らしい事ばかりが書いてあるではないですか。
(どれもMendeleyで出来る事じゃんとかは言わない)
それではと思いさっそくアクセスしたところ、
「まずは、お前の所属する組織が我々のツールを使うのにふさわしいか
検討させてもらうぞ(意訳)」という画面が出てきて、公的なメールアドレス
を記入せよとの指示(Yahoo!のアドレスを入れたらダメでした…)。
これをやらないと次に進まないので、仕方なく大学のメールアドレスを
入力すると、
まだ使えないぞと表示されました。(えーっ!?)
確認するのでしばし待てという事なので、これで1日目は終了。
その後待てど暮らせど何も音沙汰がなく、3週間が過ぎてもはや忘れかけて
いたころに「お前の組織は我が傘下にあるようだ(意訳)」との連絡を受け、
ようやくアカウントを作る事ができるようになりました。
アカウントの設定に入ると、ここでも「お前の所属を入力せよ(意訳)」とか、
「ブックマークレットを入れよ(意訳)」とか、
「これまで使っていた文献管理ツールからお前のデータをよこせ(意訳)」とか、
まるで注文の多い料理店。
それにヘイヘイと従ってとりあえず今使っているMendeleyからデータを
インポートしてみる事に。RefWorks, Mendeley, Zotero(もうひとつくらい
あったはず)を使っている人なら、文献データをインポートできます。
操作自体は簡単で、上の写真にあるようにソフトを選んで「Import」を
クリックすると自動的にインポートされます。
すると読み込みが始まります。
このように無事読み込み成功。これは便利……と思っていたら、
写真の右側に出ているプログレスバーがいつまでたってもこのまま。
10分ほど待っても変化なしだったのでこの日はここであきらめて終了。
そして数日後に再度アクセスすると、プログレスバーは消えてましたが、
論文のメタデータはインポートされていたものの、論文のPDFはインポート
されていませんでした。そこで個々の文献をクリックすると文献情報が
右側に出てきて、
右上に論文PDFをドラッグ&ドロップできるスペースが出てきます。
そこにPDFを持ってくるか、あるいはファイルダイアログを出して
PDFのあるフォルダからファイルを選択する事ができます。
PDFを選んだ後はアップロードが始まり、無事Flow上でPDFを読む事が
出来るようになりましたー!
?
何か表示が変だぞ??
やけに文字間が狭い……
イントロに使われているフォントが違う……
うーん、なんだかなぁ。
ほかのPDFもアップロードしてみると、これもタイトルや小見出しの
文字がヘンになっているし。
結局このPDFを見たときに、「あー、これはダメなやつだ」と判断して
もうやめました。ここに来るまでにアカウント取得などで散々焦らされて
いた事もあったので正直面倒くさくなりました。
でも、PCに何もインストールする事なくすべてブラウザ上で出来ると
いうのは評価できますし、アップロードできる容量が2GBあり、また
Dropboxと連携できるので、PDFをDropboxに入れればもう少し容量に
余裕が出来て、かつインターネットにつながっていない時でも(たぶん)
使えるようです。
興味がある方は使ってみてもいいかもしれませんよ。
私はMendeleyを使いますがね ( ー`дー´)キリッ