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90番目の夜

音楽と脳の研究紹介や、文献管理ソフトの人柱報告などしています。

博士号なんて足の裏の米粒ですよ。

Do scientists really need a PhD?
Nature 464, 7 (4 March 2010) Editorial


中国にあるBeijing Genomics Instituteという研究機関では、大学を卒業したての
若い人たちが遺伝子研究におけるテクニックを学ぶために働いているそうです。
彼らは一線に立つ研究者たちと一緒に実験をし、データ分析をし、論文を書いて
学会発表をしているとか。


しかし彼らのほとんどは、まだ科学業界あるいは関連した企業で働くかどうかも
決めていないという事なのですが、そんな段階から一つの事だけを集中して
教え込んで悪い影響はないのか、と記事では述べています。特に、記事の中で
BGI方式の不安な点として挙げられているのが、企業や科学業界が要求する能力が
幅広くなってきていること、最近では研究技術だけでなく倫理的な方面の取り組み
も必要になってきていること、などに対応できるのか、というところです。


アメリカやヨーロッパでは、BGIのように一つの事に猪突猛進するよりも、研究者として
独り立ちするまでに色々な事を勉強して"寄り道"をする必要があるそうなのですが、
その方が最終的にはよい研究者を育てられるのではないか、と考えられています。
しかし一方で、BGIのやり方はアメリカで学部生を対象として行われる体験学習的な
プログラムをちょっと大げさにしたもの、という捉え方もできるとも記事は言っています。
この体験学習からは、学部生といえどもしっかりと研究に貢献できる事が示されており、
BGIのやり方も将来的には研究者を育てるためのモデルケースになるのかもしれません。




学部卒業した段階でもうそんな事やってるんですか…
その頃の自分といえば、モラトリアムを謳歌していたような…
将来はこうした人たちを相手にしていかないといけないんですね。


そういえば「独り立ちするまでに〜」に関係あるのかは分からないですが、
研究所の事務連絡のメールが所内メーリングリストで時々回ってきます。
そこには送った人の署名も書かれているんですが、例えば「学生インターンを選ぶ
会議をいつ開きます」というメールの署名が「Ph.D Student 何某」だったり、
学生の名前が書かれていることがたまにあるのにビックリしました。
あとは実験室の予約を管理しているのがポスドクだったり。(これはまだアリかな)


学生やポスドクでも積極的に研究所の実務に触れさせようということなのか、
あるいは単に上司が面倒くさがりなのか、まだ見極められないでいます…